さよならいとしいひと


思い出って残らないんだねと言い残して
あの子は遠いところへ行ってしまった
二度と帰ってこないだろう
あの子も
あの子と過ごした時間も

僕は曖昧に笑うことしか出来なかった
曖昧なままにあの子と別れた
僕らはそれで済んでしまったのかと 二晩あとに考えたら
君がいなくなってしまったことにようやく ようやく気が付いて


今ならはっきりと分かる
今なら曖昧に笑いなんてしない
思い出が残らないなんて違うよと
はっきりと言って 君を抱きしめたり する


思い出が残るから僕はまだ君を忘れられません
僕は君のことが好きでした はっきりと覚えていて忘れられそうにありません
けれども 君がいなくならないと分からなかったのです
だから 君と僕はやっぱり別れるべきだったのです

一歩先に答えを得ていた聡明な君を
僕はとてもとても好きでした
また逢うことがあるのならその時に
一緒に歩ける人を紹介しあえたりしたら素敵だと思います